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やってみました!コニカミノルタの働き方改革「ドキュメントマネジメント編 請求書」



コニカミノルタジャパンではこれまで2013年から働き方改革の自社実践を進めてきました。
自社実践にて変わってきたコニカミノルタジャパンの働き方やオフィスのアイデアを随時ご紹介していきます。

貴社ではこんなお困り事や疑問はありませんか?
・働き方改革関連法の対応について、どう進めていいか分からない・・・。
・請求書業務に手間と時間が掛かっており、なんとか改善したい・・・。
・働き方が10年前から変わっていない・・・。

コニカミノルタジャパンの自社実践活動を知っていただくことでお客様の働き方改革の取り組みに少しでもお役に立つことが出来れば幸いです。

INDEX


コニカミノルタジャパンでは、お客様に提案をしているソリューション商材を自社活用し、活用事例として紹介しています。今回は働き方改革で取り組みたい課題として多くの企業様からお聞きする請求書業務に関する、自社課題の解決事例についてご紹介します。



コニカミノルタジャパンの経理部では年間約6,000件もの請求書を審査・承認し、部内に保管していました。第4回コラムでご紹介しました『保管文書ゼロ化』の実現に向けて、自社開発のタスクオートメーションツール『Dispatcher Phenix(ディスパッチャーフェニックス)』を活用しました。請求書を電子化し、クラウドストレージBox(第5回コラムにてご紹介)へ格納することで、紙文書の保管スペースの問題、請求書提出の手間とムダを解消する効果が生まれました。



働き方改革の一環としての活用
働き方改革として『保管文書ゼロ化』を推進していたコニカミノルタジャパンでは、日々増え続ける請求書は大きな課題でした。それを解決する策として、自社開発の『Dispatcher Phenix』が活用できないかと考えたのです。

これまでの請求書業務では、多くの課題がありました。
・請求書を保管するキャビネットがすぐに埋まってしまう。
・各部署が経理部への請求書提出の度にフロアを往復し、手間と時間がかかる。
・各部署担当者からの経理部への問い合わせの際に、該当書類がすぐに見つからない。
・請求書を経理部に提出する際の運用ルールが不統一

毎月発生する約500件もの請求書の審査・承認作業が日々行われており、書類はオフィスで1年間保管する必要があるため保管スペースも日々圧迫されていました。まずはこの増え続ける保管書類を改善する必要がありました。

『Dispatcher Phenix』は、紙文書の電子化、文書管理の効率化を実現するタスクオートメーションツールです。
ファイルの収集から電子化、配信までを自在にカスタマイズでき、複雑なタスクフローもボタン一つで実現できます。

『Dispatcher Phenix』を使った社内実践プロジェクトは2016年下期からスタートし、さまざまな角度から請求書と伝票の電子化の可能性が探られました。テストを重ねた結果、2017年9月から本社の一部署を対象に運用が始まりました。





業務フローの洗い出し
請求書の電子化は、伝票提出者が複合機で書類情報を入力し伝票をスキャンするだけで、その後の作業はすべて『Dispatcher Phenix』が自動で行います。請求書をPDF化し、請求書番号に合わせて月別に仕分けされ、クラウドストレージBoxにファイリングされます。

この自動化の実現には、まず現状の業務フローがどのように流れており、工数がかかっている点や問題点を見える化し、どの部分を自動化する事で改善が見込めるのかを検討しなければいけません。
ここの作業は現在の業務内容が多岐にわたり複雑なほど、整理に時間と手間がかかりますが、一番重要となります。

請求書という性格上、書類の間違いや取り違えはあってはならないミスです。
コニカミノルタジャパンでも業務の洗い出しを行い、請求業務上、注意しなければならない点等を含めて運用を検討しました。

請求書情報をスキャンする際にはより正確性を期するためにOCR機能は使用せずに、担当者が直接処理した伝票番号を入力する運用にしました。




また不定形な伝票は複合機のガラス面で直接スキャンするようにしたり、書類の縦横を揃えるために『Dispatcher Phenix』の回転機能を使用したり、業務に合わせ試行錯誤を繰り返し、フローを構築していきました。

『Dispatcher Phenix』で担う電子化作業は個人がスキャンを行ってデータのやり取りをすることでも可能です。
しかし個人に任せた場合、どうしても運用にばらつきが出てしまいます。
・ファイル名が統一されない
・個人保有のみで、共有を忘れてしまう
・やる人とやらない人がでてくる

こういった問題を『Dispatcher Phenix』を活用することで、電子化業務の標準化に向けた一歩を踏み出すことができました。


活用による効果
第4回コラムでお話した通り、紙には紙の便利さがあり、これを否定し完全に紙を出さないやり方(紙の印刷=悪いこと)にすると、逆に非効率になってしまうケースもあります。今回の場合も数年が経過し、一部運用上の改善はいくつか行われています。
その中でもこれまで課題となっていた書類の保管については大幅な効果がありました。



@ 請求書が電子化されるため長期的な原本の保管が不要
 書類の保管期間もこれまでの1年間から1/6の大幅な短縮が可能となり、キャビネットから溢れる心配もなくなりました。

A Box内で伝票番号をキーに検索が可能
 請求書の問い合わせ時に必要なデータが参照できるので、回答までの時間が短縮されました。

B テレワークがしやすくなった
 伝票と請求書を電子化することで、社外からも伝票と請求書の内容を確認することができるようになり、
 以前よりもテレワークの実施がしやすくなりました。

現在も本社外からはメールにデータを添付、または郵送による提出が一般的です。遠隔地からの提出にかかる費用や作業量は本社内よりもさらに効率化、省力化が見込めます。

今回の運用を開始したことで検索作業の高速化、セキュアな情報共有を実現し、自社実践で請求書・伝票の課題の解決につながりました。

 


今回の取組みにより請求業務が大幅に改善されたわけではありません。請求書・伝票の受付後の処理にはまだ多くの課題が残っています。しかし働く場所を限定されてしまいがちな事務職の働き方改革の第一歩として、機能したことに間違いはありません。

CHINAのちょこっと体験談
現在、私は自部門で発生した請求書の伝票処理を担当しています。今回お話した請求書の電子化運用には、今後も継続的な改善、運用のPDCAサイクルの実施が必要となっています。そのため私の部署では従来通りの運用で処理を行っています。

私の部署では請求書と伝票の処理が完了した後、コピーを自部門で保管しています。このコピーの保管期限は1年間とし、1年経過した書類は外部倉庫へ送るルールとしています。このコピーは仕入先や各部門からの問い合わせがあった際に、確認ができるよう控えているものですが、実際確認することが多いのは直近半年未満の書類がほとんどです。

細かな数字や届いた請求書の詳細確認には、やはり紙でのつけ合わせを行う方が早く、確実な場面が多いと感じます。しかし保管している書類の中から必要な書類を見つけ出すことに関しては、一枚一枚書類をめくり探し当てる作業は意外と時間がかかり、非効率だと感じます。こういった作業が伝票番号を検索キーとして対象の電子データを探し当てることができるようになれば、探し当てるためにかかっていた時間の削減になると思います。

しかし現状私の部署では検索作業を電子化して大きな削減効果が出るほど、問合せ件数が多いわけではありません。仕入先毎に異なる大きさの請求書を綺麗に読み取れるようスキャンし、同じネームルールで全ての請求書と伝票を電子データ化していく作業の方が、手間が多くかかってしまう可能性が高いです。

作業量が膨大で、人件費や作業時間が大きく割かれている部門や仕事に対しての最新技術を活用した効率化は費用対効果も出やすいでしょう。しかし同じ仕事をしていても全ての部署に同じ運用が適するとは限りません。

これは働き方改革の取組みを進める上で重要な検討内容だと思います。それぞれの部門や仕事に適した改善や働き方改革を進めることで、社員一人一人が本当に働きやすい職場へとなっていくのではないかと思います。

より詳しい内容やお問い合わせは弊社営業担当までご連絡ください。



〈参考〉


ニカミノルタジャパン働き方改革の歩み
2014年08月 本社ビル移転 同時に
   1.全国事業所無線LAN統一化
   2.全国事業所デジタルサイネージ配信配備開始
   3.本社ビルフリーアドレス化開始
   4.本社ビル「一億総活躍社会に向けた活動」Liveオフィスショールームツアー開始
2015年04月 全社外勤者 スーパーフレックス導入
2016年06月 全社全社員 スーパーフレックス導入
2016年07月 全社 テレワーク推進パイロット開始
2016年08月 全社 保管文書ゼロ化 スタート(富士山の1.2倍の保管文書削減へ・・・)
2016年10月 全社 Outlook入力ルール運用開始
2017年01月 4省庁が推薦する テレワーク推進賞 奨励賞受賞
2017年02月 テレワーク情報機器部門全社員本格対応

2017年12月 働き方改革情報をお届けするメールマガジン スタート
2018年05月 全社 メール運用の基本ルール開始
2018年06月 いいじかん設計への取組み開始
2019年11月 東京都の「スムースビズ推進大賞 推進賞」を受賞

 

コラム執筆者
コニカミノルタジャパン株式会社
ECクラウドグループ
新卒入社〜2019年3月迄営業部所属
2019年4月〜現部署所属
CHINA